パネル写真

宣材写真をAIで作るときの注意点|ナイトワークのお店が気をつける3つのこと

ベージュ系の部屋で椅子に腰かける、ノースリーブのニットとスカート姿のパネル写真の作例(架空のモデル)
AIで作ったパネル写真の例。モデルは架空の人物です。

キャストの宣材写真(パネル写真)を、スタジオで撮らずにAIで作るお店が増えてきました。早く・手軽に用意できる便利な方法ですが、使い方しだいで、お客さんの信頼を積み上げる道具にも、信頼を失う原因にもなります。

この記事では、AIで宣材写真を作るときにお店が気をつけたい3つのこと(本人らしさを崩さない・盛りすぎない・キャストの同意を取る)を、「なぜそれが大事なのか」まで含めて、お客さん・キャスト・お店の長い目で見た発展という視点からまとめます。

宣材写真は「お客さんとの最初の約束」

お客さんは、宣材写真を見て「この人に会いたい」と選び、時間とお金を使って会いに来ます。つまり宣材写真は、お店とキャストがお客さんと交わす最初の約束です。

写真と実際の印象が近ければ、お客さんは「写真どおりで、来てよかった」と感じます。その満足がリピートや指名につながり、口コミを通じて「このお店の写真は信じられる」という評判になっていきます。キャストにとっても、自分らしい写真で選ばれれば、会った瞬間にがっかりされる心配がなく、落ち着いて接客できます。

反対に、写真と実物の差が大きいと、この流れが逆向きに回ります。期待して来たお客さんほど失望し、二度と来ないだけでなく、そのお店のほかのキャストの写真まで信じてもらえなくなります。一度失った信頼を取り戻すのは、写真を作り直すよりずっと大変です。

AIは、写真をきれいに整えるのが得意なぶん、この約束を崩しやすい道具でもあります。だからこそ、使い方に気をつける価値があります。

AIの宣材写真は「撮った写真を整える」使い方が中心

「AIで宣材写真を作る」と聞くと、ゼロから人物を描かせるイメージを持つ方もいます。ですが、実際にお店で使われているのは、キャスト本人を撮った写真をもとに、背景・衣装・ポーズなどを整える使い方がほとんどです。

StudioMaker での実際の使われ方

  • 撮った写真をもとにした加工が大半で、写真をゼロから作る使い方はごく一部
  • 加工の中身は、文章で指示する加工が最も多く、ポーズ・アングルの変更、衣装の着せ替え、背景の差し替えが続く

このコラムの運営元、StudioMaker の利用状況から(このコラムについて)

本人の写真が出発点なので、出来上がりの良し悪しは「元の写真」と「どこまで変えるか」の2つでほぼ決まります。以下の3つの注意点も、この2つにつながっています。

元の写真。白い背景の前で撮った、水色のブラウス姿の上半身の写真(架空のモデル)
元の写真(白い背景の前)
同じモデルで、石壁の明るい部屋に立つグレーのノースリーブワンピース姿のパネル写真の作例(架空のモデル)
背景・衣装・ポーズを整えた仕上がり(作例)

同じ架空のモデルで、背景・衣装・ポーズを変えた例です。

注意点1:本人らしさを崩さない

お客さんがキャストを選ぶいちばんの決め手は、顔や雰囲気です。AIで顔立ちや輪郭まで変わってしまうと、どれだけきれいな写真でも、会った瞬間に「この人じゃない」と感じさせてしまいます。キャスト自身も、自分だと思えない写真で選ばれるのはつらいものです。

注意点2:盛りすぎない

肌をなめらかにする・明るさを整えるといった補正は、スタジオ撮影のレタッチと同じ範囲であれば問題になりにくいものです。一方で、体型や顔のパーツを大きく変えると、お客さんの期待を実物以上に上げてしまいます。

満足度は「期待と実際の差」で決まります。写真で期待を上げすぎると、実物が魅力的でも「思っていたのと違う」になり、本来なら満足してもらえたはずのお客さんまで失います。写真は少し控えめなくらいのほうが、会ったときの満足は大きくなります。長い目で見れば、「写真どおり」がお店のいちばんの評判になります。

また、実際よりも著しく良く見せる表示は、景品表示法の「優良誤認表示」の考え方とも関わります(消費者庁:表示対策)。写真の加工がどこから問題になるかを一律に決めた基準はないため、「本人が見て、自分だと思える範囲」をお店の目安にしておくと判断しやすくなります。

注意点3:キャストの同意と、使う範囲を決めておく

スタジオで撮った写真と同じく、AIで作った写真もキャスト本人の写真です。本人が納得していない写真が出回れば、キャストはお店を信頼できなくなり、長く働いてもらうことは難しくなります。キャストが安心して働けるお店には人が集まり、長く在籍するキャストが増えるほど、お客さんの指名も続きます。同意を取ることは、お客さんの満足にもつながっているのです。

作る前に、次のことを本人と話しておくとトラブルを防げます。

口頭だけでなく、在籍時の書面や連絡ツールなど、あとから確かめられる形で残しておくと安心です。また、ほかの人が写った写真や、ネットで拾った写真を元や参考にするのは避けてください。

3つに共通すること:目先の見栄えより、長く選ばれるお店へ

3つの注意点は、どれも「今日の1枚をよく見せる」ためではなく、お客さん・キャスト・お店の信頼関係を長く保つためのものです。

AIを使えば、写真づくりの時間と費用は大きく減らせます。浮いた時間を、写真の見直しやキャストとの相談に回せれば、AIは信頼を守りながらお店を伸ばす道具になります。

失敗しにくい進め方

  1. 元の写真を撮る:明るい場所で、顔がはっきり写る写真を数枚。背景は無地の壁で十分です
  2. まず背景から変える:本人の見た目を変えずに、写真の印象を大きく変えられます
  3. 候補を並べて、人が選ぶ:AIは1回で複数の候補を出せます。お店の方とキャスト本人で選んでください
  4. 気になる所だけ直す:一発で狙いどおりにならないのは普通のことです。仕上がった写真の一部だけを直す使い方も珍しくありません
  5. 本人に確かめてから載せる:注意点1〜3をここで見直します

まとめ